GIFT
□最強+最恐⇒詐欺師
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side 仁王
『もしもし、仁王?俺だけど、明日はせっかくの休みだし、遊びに行かないか?』
「そうじゃのぅ…」
俺なら『せっかくの休み』なら家でだらだらと過ごしたいんじゃが…
そうは言えない電話相手は…部長の幸村な訳で
仕方がないからとりあえず話を聞いてやる
「遊びにって、お前さん、何処に行く気じゃ?」
『何処に行きたい?仁王のことだから、屋外プールは嫌だろう?』
「暑いところはごめんじゃ」
『じゃあ…あ、水族館とかどう?クーラーがちゃんと効いてるよ?』
水族館な…確かに涼しいのは涼しいかもしれん
「なら、そこにするかのぅ」
『やった。なら、明日、駅で待ち合わせにしよう』
「あぁ」
電話を終えてひとつため息
明日はつかれそうじゃのぅ…
「お、ちゃんと遅刻しないで来てくれたんだな」
時間ぎりぎりに駅に着けば、既に幸村がまっとった
「もちろんじゃき」
「まぁ、待たせたら大変なことになるだろうし?」
クスッと笑う幸村
あぁ…時間に間に合うように来てよかったと思う
「さ、行くか」
「あぁ」
男二人で水族館へと向かう