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秋は動きやすい気候です。




「つーわけで楽しい楽しい球技大会の始まりだコノヤロー」

「「「おー!!」」」

「何か優勝したクラスには賞品出るらしいからお前ら気を引き締めていけよー」

「「「おー!!」」」

「まぁお前らが負けるとか俺は校庭のど真ん中に地雷埋められてるくらいあり得ねぇと思ってるが。とりあえず3年Z組の全精力を持って戦いなさい」

「「「おー!!!」」」

「はぁぁああ」






思わず、物凄いため息が出た。






「おいそこー、何勝手に士気下げてんだよ。折角盛り上がってきてるってのに、お前空気読めよ」

「しょうがないじゃないですか。嫌なもんは嫌なんですから」

「おいお前空気読めっつってんだろうが。たりぃと思ってんのはお前だけじゃねぇんだよ。だが皆こうして空気悪くしちゃいけねぇよなって思って無理に士気上げてんのにお前って奴はよぉ。我慢を知れ我慢を」

「さっきまで言ってた全ての台詞が一気に台無しですよ先生。嘘つくなら最後まで付きとおしてください」

「てゆーかそんなに嫌なものアルか?授業しないで遊んでるだけでいいのに」

「問題はその遊びなんだよー!私体動かすの嫌いなんだよー!」

「運動できるのに運動が嫌いってのも珍しいアルな」

「私は短距離は大得意だけど球技はあんまり得意じゃないんだよー」

「文句ばっか言ってると先生怒るぞ。それにお前一人のために球技大会が終わるんなら俺だってさっさとお前を理事長の前に差し出すっつーの」

「もー、先生やる気あるのか無いのかはっきりしてくださいよ」

「お前にだけは言われたくないんですけど」

「あー何か急にかったるくなってきやしたねィ」

「もともとだりぃのに何かさらにだるくなったな」

「つーか別に優勝とか賞品とかどーでもいいのよねー」

「球技大会よりも格闘技の方が色々と楽しいわよね」

「ほら見ろ。お前の一言のせいでクラス全体がこんなに士気下がったじゃねぇか」

「絶対私のせいだけじゃないと思いますが。まぁいいや、ごめんなさい」

「まぁお前らの気持ちはよーく分かるが一応は大会だからな。やるんならとことん、優勝する気でやれよ」

「「「おー」」」
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