空光§月風3
□‡最終章‡扉の向こうへ
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『翔太 コイツら誰?』
翔太「俺も知らねぇ
おおかた神尾のろくでなしの腐った“部活の先輩"だろ…」
神尾「その通りです!!コイツらのせいで俺達はッ…」
『ふ〜ん腐った…先輩ね?』
「おっ!良く見れば、この子めちゃくちゃ可愛くね!?」
「本当…すんげぇ上玉!!」
<バシィ>
「痛ッ!(怒)」
翔太「汚い手で三日月に触るんじゃねーよ(睨)」
「髪…」
三日月さんの顎をクイッと持ち上げジロジロ見る奴らの手を払いのけ、恐ろしい形相で睨み
オマケに今までに聞いたことも無いような唸るように低い声の翔太さんは
神尾(恐ぇー…;;;;)
と思いつつも三日月さんをさりげなく背に隠す翔太さんをカッコいいとも思った
俺も、こんな風になれればな…
『部活の先輩てことは、一応テニスが出来るのか?』
神尾はテニス部だよな?と聞いてくる三日月さんに
“まあ…一応”と頷き返事をする
まともに練習をしてない
神尾「この人達はより弱いですけど」
「なんだとッ!!(怒)」
神尾「本当のことだろ!(睨)」
練習している俺達のほうが絶対に強いに決まってる
「テメェ…調子にのんなよッ!!」
振り上げられたラケット…
殴られると思った瞬間
<パンッー…>
<ガシッ>
『ラケットは人を殴るもんじゃない!テニスプレーヤーがそんな事も分からないのかッ!!(睨)』
とても冷めた瞳に誰もが息を呑む
再び一瞬で三日月さんが降り下ろされたラケットを蹴りあげ、腕を捻りあげていた
『それに弱くないと実力を示したいなら、ちゃんと公式にテニスで見せつけろ!!
神尾…お前も、言い返すより実力で負かせろ!』
神尾「ッ…はい!!」
“お前もそれで良いだろ??”そう言って、捻りあげていた先輩の手を離す
そして俺と先輩達との草試合が急遽に決まった
神尾「でも俺…ダブルスしか」
『神尾はダブルス専門か…?』
神尾「いえ…そんな事は無いんですけど;;」
『…じゃ翔太が一緒に組んでくれるしダブルスにするか?
コイツもダブルスが専門…と言うかダブルスのほうが得意だからな(笑)』
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