空光§月風3

□‡最終章‡扉の向こうへ
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芥川「じゃーさ…全て見てたんなら真実を分かったんだよね?」



静かに頷く杏を、暖かさも無い冷たい視線を送る芥川は

再び問い掛ける




芥川「じゃあ君は三日月ちゃんにも謝ったの?」


杏「っ…」


芥川「散々、騙されたと言ってもさ〜三日月ちゃんに酷い事を言って来たんじゃない?

その事は、謝らないの?(睨)」


杏「(ビクッ)そ…れは…」



冷たい視線に脅える妹を護るかのように、背を隠し芥川を睨みつける


橘「芥川(睨)どういう事だ?騙されていたって…」


芥川「今は君と話してないC〜。俺はその子に話してるんだからね〜」


橘「っ…なんだと?」


腕を振り上げ、今にも殴りかかろうとしている橘を神尾が止めに入る


神尾「橘さん!!落ち着いて下さいっ」


橘「アキラッ やはりお前もアイツラの仲間なのかッ!!

お前は俺達を今まで騙してッ嘲笑ってたのか!!」


前に立ちはだかる神尾に怒りに身を任し、その腕が神尾に降りおろされる


杏「止めてッお兄ちゃんッ!!」
神尾「ッ…」

<ガシッ>


翔太「お前…あんま調子乗んなよ?(睨)」


神尾「翔太さん!!」

亜久津「テメぇら…どういう関係だ?」


神尾「…、俺と翔太さんは天根と花城さんのような関係です」

翔太「コイツにスピードテニスを教えたのは俺だ」


神尾side


俺が翔太さんに会ったのは、まだ橘さんと会う前だった

ある…ストテニでガラの悪い不良に絡まれていた所を翔太さんに助けてもらった


そこから天根のように俺は翔太さんと仲良くなり、スピードテニスを教えてもらった


目付きが悪くて

口も悪くて

喧嘩も強く不良なのに


テニスが強く、意外に面倒見が良い翔太さんに



いつしか…憧れて尊敬をするようになった




この人みたいになりたい…。

この人のように強く






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神尾「それで、その人ッ!!先生と喧嘩したんですよ」


翔太「………」


神尾「そして新しいテニス部を作る事になったんですよ!!


オマケに、その人の妹が杏ちゃんて言って凄く可愛いんです!!




て……聞いてるんすかっ!?」


翔太「ウっせーな………良かったんじゃねーの?腐ったテニス部が潰れて

お前のテニスの腕も伸びるし」



ベンチで煙草を口に加えて、ボーと青空を眺める翔太さん

聞いて無いように見えて


しっかり俺の話を聞いてくれていた





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