空光§月風3
□‡最終章‡扉の向こうへ
2ページ/16ページ
優しく暖かい先輩の手が…
桜火先輩を思い出させ
桜火先輩の命を奪った
…青学を思えば
悲しくて 悔しくて
怒りが湧き起こる
私自身も 虐められ本当は誰も赦したくなくて…今でもッ怨んでてッ
それを先輩達は
全【三日月が言ってたんだけどさ“憎んで妬んで汚くて何が悪い?正義なんて無い…善人なんていない それが人間だろ?”】
それでいいって言ってくれた…
全【妬んで憎んで君は生きてるんでしょ?人間なら誰しもが持ってる感情だよ。だから怨んでしまう自分を責めなくて良いよ…】
責めなくても良いよッて言ってくれた…
リョーマも、それでもウチの傍に居てくれると 好きだと言ってくれたッ
でも…誰かを憎んだまま生きて行くのも嫌だと思ったから
月姫様のように強くなりたいとも思ったからッ
<グッ>
ウチもちゃんと青学との決着もつけんとアカンのやッ!!
じゃないと…また前に進めないから!!!
美加「明里先輩!!…ウチも青学に行きますッ」
明里「!!」
美加「ウチも…逃げてばかりじゃアカンと想うし
ちゃんと青学とも決着をつけたいです!!
例え赦したくなくても、もう一度ちゃんと向き合わないと駄目だから」
そうだ…リョーマや不二先輩…海堂先輩…乾先輩、桃先輩の時みたいに…
もう一度、向き合わないとッ
慎吾「なら行くか?青学に…」
上田「Σ慎吾先輩!!」
<ポンポン>
慎吾「俺も青学に、お礼しないと駄目からな…」
明里「そうね…行きましょうか?それに三日月を迎えに行かないとね(微笑)」
上田「はいッ…」
こうしてウチは先輩達と一緒に青学に向かった
***
明里「榎木」
榎木「! 明里様皆様も…」
校門前にいた榎木さんにペコリと挨拶をすれば榎木さんも笑顔で会釈してくれた
上田(この人が榎木さんか…)
…あの辛く悲しい過去を背負った人
三日月先輩は、この人の大切な人達を奪ってしまったんだ
この人は…先輩を赦したのかな?そんな想いが駆け巡ったけど
言葉にせず。心の中に留めた
明里「三日月は中かしら?」
榎木「はい、お嬢様は先程入られました」
明里「そう?じゃあ私達も行って来るわ…」
榎木「はい…」
門を潜れば数ヶ月しか離れてなかったのに懐かしく感じる
上田(未練なんて無いのに…)
明里「三日月なら、きっと体育館ね…?」
上田「どうしてですか?」
圓山「纏めて一気に片付ける。三日月なら…そうするさ」
(いちいち…1人づつ説明すると時間が掛かるし
纏めて一気に、解らせるほうが早いからな)
・