空光§月風3
□‡最終章‡扉の向こうへ
4ページ/13ページ
それが青学に入って…
自分の世界の狭さを思い知らされた
【桜火ちゃん!!おはよー】
【桜火ー♪】
【夜神さん!!】
そこには、私より皆に愛される人物がいたのだ
【ねぇ聞いた〜?夜神さんイケメン揃いのテニス部のマネージャーになるんだって!!】
【ウッソ!!不二君とか入ったテニス部に!!?】
【だって!今日――ちゃんが、夜神さんと手塚君が一緒に竜崎先生に入部届けを出しに行ったのを見たって】
美祢【へー…そうなんだぁ】
【いーなぁ!!やっぱり可愛くて優しい子は違うねぇ(笑)】
【だよね〜?悔しいけど夜神さん、本当に性格良いし可愛いし成績優秀〜】
【先生の評判も良いってさ〜まさに優等生の鏡だね☆今の時代珍しいよ夜神さんて何者!?って感じぃ〜(笑)
ねッ笑ちゃんも、そう思うよね?】
美祢【ぅ…うん。そうだね…………………】
昔に比べて、1人じゃなく私自身も駒達に囲まれていたけど
私は…まだ居場所(姫)を掴んでないのだと実感させられた
***
【ほらッ空を見上げてみろよ!!】
放課後…屋上で彼の言葉を思い出しながら空を仰いだ
【何があって泣いていたか知らねーけど、あんな暗く狭い所にいたらお前もっと暗い気持ちになんぞ?
だから辛い時は空を見上げろ】
髪留めをギュと握りしめれば… 気持ちがスー…と楽になってくるのが分かる
美祢【――君…】
蝶の髪留めは…今では私の大切な宝物で御守りだ
苦しく暗い気持ちを楽にしてくれた
美祢【大丈夫、――君…私は頑張るよ】
屋上からテニスコートを見下ろせば夜神さんが楽しそうに忙しそうに駆け回ってて
また…皆に暖かく囲まれていた
カッコイい先輩や同級生に囲まれ微笑んでる姿は
まさに騎士(ナイト)に囲まれているお姫様のようで
光に囲まれて暖かく…暗闇なんてないように感じた
美祢(いいな…夜神さん)
美祢「大丈夫だよ…今度会った時は 私は“笑子"はお姫様でいるから」
「ふっ…まあ頑張れ」
美祢「頑張る…」
私も光が輝く、あそこに立てたら…
美祢(笑子もお姫様になれるのかな…?)
…彼との約束を守る為に
彼(王子様)に見合う…憧れのお姫様になるんだ
・