03/03の日記

22:02
蝶よ、花よ ヤンデレ 御堂×克哉
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最悪の道程を進み、彼の好意に甘え今に至る。

それを言える筈も無く、今日も甘い誘いに堕ちていく。



蝶よ、花よ
(朽ちる前に)



情事が終わったベッドの中では、髪を梳くだけで鼻から抜ける様な甘い声を発する。

そんな恋人を、いつも、いつまでも自分の物にしたいと思ってしまう。

「たか・・・、のりさん」

「何だ?」

「・・・ふふっ。いってみただけです」

クスクスと笑う度に、手の中にある髪が揺れ動く。

1本、1本が指の隙間を滑り落ち、数瞬の後に失ってしまう。

いつの日にか、こんな風に失うのだろうか?

ならば、いっその事、この一瞬を永遠にしようか。

「克哉」

「なんですか?」

滑らかな首筋に手を添えて、後は力を加えるだけ。

しかし、私が君に加えるのは、たった一つ。

「君を、愛している」

「・・・。ありがとう、オレも・・・」

愛と言う名の、束縛と言う枷。

首筋に添えた手を頬に誘導され、燃えるような熱が手の平から伝わる。

「愛しています」

永遠に出来ないから、この一瞬が愛しい。

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