銀魂
□プレゼントは君。
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そんな風に楽しく夕食を食べていると、土方が途中で箸を止めた。
「そういえば、誕生日プレゼントってあるのか?」
「え?そういうのって、自分から言う?普通」
「だって、自分から渡したりとかしそうじゃねぇだろ、お前」
図星だったらしく、銀時が言葉を詰まらせる。
そんな様子を見ながら、土方がもう一度聞く。
「で?プレゼントは?」
すると、銀時は一度目をそらし、もう一度土方のほうへ目を向けた。
「えーっとデスネ。銀サン、お金無くて、必死に働いたけど全部家賃にもってかれて・・・」
「つまり、何も無いのか」
はぁ・・・と、ため息をつくと、銀時が慌てたように言葉をつむぐ。
「いやっ・・・プレゼントはあるよ!?」
そう言いながら、銀時はまた下を向く。
一時何かを考えていたようだが、決心したらしく、上目遣いに土方を見上げた。
「その・・・プレゼントは、俺?」
真っ赤になりながら、自分を指差す銀時。
「今日、何でも言うこと聞く・・・的な」
「え・・・マジで?」
「う・・・やっぱ駄目だよな・・・?」
どうしようと悩む銀時を土方が慌てて止める。
「全然良いっ!それで良いって!」
「え、良いの?」
驚いた銀時が顔を上げると、土方が何度も頷いた。
「じゃあ・・・それで。あ、そうだ。ケーキ一応あるぜ」
そう言いながら冷蔵庫へ向かう銀時を、土方が止める。
「ケーキはいい。それよりお前が食いたい」