□淡い恋心
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『ふぅ〜……』
『お疲れ様です。お嬢様』

赤いカーペットが敷かれた執務室の部屋の中に、まだ社長の威厳もなく、まだお可愛らしく充分にお若い貴方。

『もう!お嬢様だなんて呼ばないでよぉ〜私もう一応社長なんだからねっ!』

『そうでしたね』

お嬢様独特の怒り顔にクスクスと笑いかけるとお嬢様はぷぅと顔を膨らませた。

『リョウ、わたし…頭が痛い…何かフラフラするの』
『御気持ちお察しします。お嬢様は少しお疲れ気味かと…大変申し訳ございませんが あちらのスイートホームで少しお休み下さい……』

貴方はその小さな身体で まだ16と言う若さでありながら亡きお父様の跡を急に継ぐ事になった。本当は学校に通いたいでしょうに無理して難しい書類に目を通されて………。


『でも…やらないと…まだ仕事沢山残ってるんだもん…』
『いけません。お嬢様は今が育ち盛りなのですから今眠らないでいつ寝るんです?』

その位は俺がやりますと言えばお嬢様は不満そうな表情をした。それもそうだろう…俺とお嬢様はたった3つしか年が離れていない。そう変わらない年齢のヤツに子供扱いされたくないのだ。

『うぅ〜じゃ1時間だけ!』
『はいはい』


本当は寝たいくせに素直じゃありませんね…。


『それでは…ゆっくりお休み下さいね』
『あっ、待って!リョウ!』
『………?』


部屋を出ていこうとすればお嬢様に呼び止められた。


『あの、頭もフラフラするけどね…ホントは痛いのが一番なの』
『頭が痛いのですか?』
『ううん!何かね、しんぞーがバクバクゆって苦しくて暑くて変な感じなの』


どう言う事だろうか…
まさかお嬢様御病気では!?

『どういった時に苦しくなるんですか?』
『リョウを見たりリョウの声を聞いたりすると心臓が死にそうなくらいどくどくする…ねぇ…これ…病気なのかなぁ?』


涙声になりながらお嬢様が仰る。だが俺には甘酸っぱいような不思議な感覚しか残らない。




『あの、お嬢様…恐れながら申しあげます…それは…』














恋では?//















end
2009年2月6日

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