頂きもの!!

□jealousy
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苛々する。
心の中にある変なモヤは気持ち悪くて、けど晴れない。
ほら、今日もユウジ先輩は小春先輩の隣。
小春ー、小春ー、って。
どんなに拒否されても、ユウジ先輩は自分から近づいてくんや。



恋人である俺を差し置いて。



ねぇ、ユウジ先輩。
俺とアンタって付き合ってるんとちゃうんですか?
告白してきたのはアンタのほうでしょう?
なのに、アンタは俺以外の奴を求めて求めて求めて。
俺なら、いつでも求められた物をあげられるのに。
ユウジ先輩は、俺を拒む。



正直、もう限界や。














その日の放課後は部活が急に休みになった。
理由は、オサムちゃんの二日酔い。
部長は呆れ顔で言うとったけど、俺からすれば好都合。



ユウジ先輩が小春先輩のとこに行く前にユウジ先輩の手首を掴む。
睨んどるけど、怖くあらへん。



「小春先輩、ユウジ先輩借りますね」



そう言うと、小春先輩は小さく息をはいて頷いた。
小春先輩の許可も出たことやし、そうと決まれば後は簡単や。



「財前、なんやねん急に!いきなりどないしてん!?」



質問に答える気はなくて、ただ俺の家への帰路を辿る。
急に?いきなり?どないしたん、やって?
笑わせんでくださいよ。
今に始まったことやないからこそ、俺は答えてやる気にならへん。



「いっ……手ぇ離せや、痛いっちゅーねん、」



「黙って」



ただ静かに本音を言えば、後ろから息を詰めるような声がして、ユウジ先輩の手が徐々に震え始めた。
そうそう、おとなしくしとればええんですよ。
冷たくそう思いながら、俺は一度もユウジ先輩のほうへ振り向くことなく歩いた。













「ん、んぅ……!」



自分の家に着いて自室にユウジ先輩を連れ込み、ベッドに押し倒す。
鞄二つを乱暴に床に捨て置き、起き上がろうとするユウジ先輩の腕を頭上でおさえ、無理矢理唇を重ねた。



キスするのさえ、久しぶりや。
最後にキスしたんは……たしか、一週間前。



いきなり舌を絡ませ、ユウジ先輩の口内を犯してく。
歯列をなぞったり下唇に吸い付いたりしてやれば、キスに弱いユウジ先輩の身体の力は目に見えるほど抜けてく。
普段は息苦しくなれば俺の肩を叩くんやけど、両手を固定されとる今はできへん。
苦しいんか、その瞳から涙が零れるけど生理的なものと受け取って続行する。



「や、ぁ……んんっ…」



満足のいくまで口内を犯してから唇を離せば、どっちのか分からへん唾液がユウジ先輩の顎を伝う。
あーあ、やらしい。



「はっ、はぁ、っ、」



荒い呼吸を繰り返して息を整えながらキスの余韻ひ浸るユウジ先輩をよそに、制服のベルトを奪い取って両手をベットヘッドに縛る。
同じように、ユウジ先輩のヘアバンドをずらしてユウジ先輩の視界を暗闇で閉ざす。



「ちょっ、何すんねん!」



投げかけられた質問。
その声には明らかな怯えがあって、俺は妙な支配感に心が満たされる。



「なにって……なんだと思います?」



両手を縛られて、目隠しまでされて。
ここまできて分からへんほど馬鹿やないでしょう?
耳元で囁きながらユウジ先輩のYシャツのボタンを全て外して、鎖骨に噛みついた。
途端に、分かりやすく跳ねる身体。



「っ…!い、嫌や、やめろや、光っ!」



何も見えない恐怖と両腕の不自由さからなんやろ、ユウジ先輩は嫌々と首を左右に振る。
普段の俺やったら、せめて目隠しくらいは外してやったかもしれへん。
もっとも、今は欠片もそんな気はあらへんかった。



Yシャツがはだけて中途半端に肌が見える。
もう一回鎖骨、首もと、肩に噛みついて、俺のものっていう痕を残す。
普段日に当たらへんシャツの下の肌は白くて、そこに咲く三つの鬱血痕。
それを付けてくたびに揺れるユウジ先輩の身体、上がる嬌声。
ユウジ先輩の反応全てに、ぞくぞくする。



「なんや、今日感度ええですね」



「っ、あ……う、っさい……!」



「へぇ……まだそんなん言える余裕あるんすか」



「ふ、ふざけんな、あぁっ!」



胸の飾りを口に含んで舐めてやれば、抗議の声も艶やかな嬌声に変わる。
ユウジ先輩は身体をビクつかせながら、声を出さへんよう必死に唇を噛んどる。
そんなん、するだけ無駄やのに。



「ユウジ先輩、唇切れてまう」



「ん、んんっ!」



人差し指を無理やりユウジ先輩の口にねじ込んで、唇を噛ませんよう指でも口内を荒らす。
舌の先を引っ掻けば、すぐに声が零れた。
ほら、我慢するだけ無駄やねん。



「両手縛られて目隠しされて口に指ねじ込まれて……なんや、」



犯されとるみたいで興奮しません?



耳元で囁いてやれば、ぷいっと顔を逸らされた。
顔真っ赤やから、何を考えたかなんて丸分かりや。
ホンマに、分かりやすい。
ここで許してまいそうになるんやけど、今の俺はそこまで優しくはあらへんかった。



「ユウジ先輩えろいっすわ〜。犯されて息上がっとるんすか?」



「…は…っ、あ、くっ……!」



「両手縛られて目隠しされて、犯されとるのに感じとるし」



「っ、だま、れっ、んああっ!」



「黙れ?よぉそんな口叩けますね……この淫乱」



「!やっ、ああああぁあ!!」



「なんすか?まだ触ってすらいませんけど?
 上だけでイくとか、どんだけ淫乱な身体しとるんです?
 まぁ、そんな身体にしたんは俺ですけど」



「う、ぁ……ひか、る……」



ほら、もっと俺の名前呼んで。
俺を求めて、俺だけを求めて。
俺に溺れていけばいい、俺無しじゃ生きていけんくなればいい。



アンタには、俺以外のもんはいらない。



ユウジ先輩は、二人っきりのときしか俺を名前で呼ばへん。
せやから、俺を求めて何度も何度も呼んで。
そうすれば、俺は与えるだけ。



「ひかる……光、光……!」



「ユウジ先輩……」



目隠しを外してやれば、涙で目を真っ赤にしとるユウジ先輩。
今にも泣きそうで、ほら、涙が一筋頬を滑り落ちてく。
その涙すら愛しくて、そっと舐め取った。
そして俺がユウジ先輩の耳元で囁いた言葉を聞いて、ユウジ先輩は目を見開かせて、その拍子に、また涙が零れた。







「俺が満足するまで、終わらせませんから」





























「…………なんやねん、その理由」



存分にユウジ先輩の身体を今日までの一週間分堪能した後、今回俺がこんな行動に出た理由を包み隠さず全部明かせば、げんこつで頭を殴られた。
痛いっすわ……。



「そんな理由で、俺はばこんばこんにヤられたっちゅーんかい」



「それ以外ばこんばこんにヤられる理由なんてあります?」



さも当然のようにしれっと言い返せば、ユウジ先輩はため息を零しながら枕に顔を埋めた。
ユウジ先輩はホンマに足腰立たへんらしく、ベッドに横になっとるユウジ先輩とは逆に、俺はベッドの横に座って話を聞く。



「ばこんばこん言うたかって、その間ずっと気持ち良さそうに喘いどったんはどこの誰「うわああああああ!そういうんは言わんでええねんボケェ!!!」」



顔真っ赤にして叫ぶユウジ先輩の声は掠れとって、まぁ当たり前やな、一週間分喘いでもらったんやから。



「もう許さへん、マジで許さへん」



ぴしゃりと飛んできた言葉に、少なからず俺は動揺した(一応、動揺くらいはするんやで)。
え……許さへんって、どういうことや?
このまま破局とかするん?
ユウジ先輩が俺以外の男にヤられて感じるとか、まぁそれはそれで美味しいというかその後にお仕置きするのが楽しみだったり云々。
そんな妄想の産物を赤裸々に語るワケにはいかず、俺はユウジ先輩の口が開くのをひたすら待った。



沈黙。



沈黙。



沈黙。



耐えきれんくなったんは、ユウジ先輩。



「い、一生責任取ってくれるんやったら、ゆ、許したる!!」



…………先輩、それはあかん。
顔真っ赤にしてちらっとこっち見ながら小さく口開いてごにょごにょと、でも聞こえた言葉。
それは俺が望んどったもの以外の何物でもなくて。
ああ、こんなに愛しい先輩手放すとか、一生かかっても、俺に命が続く限り無理なんやろう。



「ユウジ先輩、顔真っ赤にして可愛え」



「〜〜〜〜っ、うっさいわ、ドアホ!!」



また頭を殴られたんやけど、今度がげんこつとちゃうくて平手やった。
気遣ってくれたんやろーな、なんやねんこの先輩、ホンマに先輩なん?
むっちゃ可愛え。



無理やりこっちを向かせてキスした直後、再び俺の頭に、今度は容赦ない握りこぶしが飛んできたんは言うまでもあらへん。



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やっちまった\(^q^)/
初の財ユウでまさかのエロ混じりとか、マジでないっすわ〜←ホントにね(笑)
でも後悔はしてない!
むしろ、後悔なんてするだけ無駄だよ、わたしの頭の中はほとんどこんな妄想で埋め尽くされとるのですよ←威張れることじゃない(爆)

ゆか〜、書き直しはいつでも受け付けるじょ〜!

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