* いろいろ *

□ * 眼鏡を愛し続けると誓います! *
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舞台は偽空座町上空。乱菊さん・雛森vsアパッチ達との戦闘中で、乱菊さんが倒れた後のバカ話です。
雛森好き&藍染好きは…ブラウザバック!^^;



【選択式お題 33】


眼鏡を愛し続けると誓います!







藍染隊長は、あたしの光りでした。

どんな時でも、隊長はあたし達を導き、信じ、そして見守って下さっていたんです。
でも…藍染隊長は。
あの日、あたしの胸を一突きにし、この地を離れてしまいました…。
あたしは、信じられませんでした。
あの藍染隊長に限って、正義感溢れる藍染隊長に限って、裏切るだなんて…ありえない!

そう…きっと。市丸隊長のせいなんです。
市丸隊長が藍染隊長を騙し、無理矢理あんな風に…!!


―――許せない。


あたしは、市丸隊長を、東仙隊長を許す事が出来ません。
だから、あたしは立ち上がる。
藍染隊長ともう一度話をする為に。
あたし達の元に帰って来て貰う為に、あたしは、あたしは…!!




「弾け!飛梅!」


あたしは力の限りに戦いました。
従属官と言えども、十刃付きなんですから並の力のはずがない。
何度も倒れ、刀を握る力すら殆ど失くし、それでもあたしは立ち上がる。

まだ、隊長は燃え盛る炎の中にいる。
まだ、倒れるわけにはいかないの。

だけど…このままじゃ、あたしは。
隊長の姿を見るコトすら、かなわない…!



「強く、なったものだね」


不意に、懐かしい声が頭上を流れた。
この、声は。この、影は。
この…匂いは。



「藍染隊長…ッ!」


あたしは最後の力で身体を起こし、



「飛梅ぇッ!!」


どごぉん!!
迷わず火球を炸裂させた。



「ひ、雛森くーん!?」


あたしの名を叫びながら、藍染隊長の姿を模った汚らわしいモノが情けなくも爆風に飛ばされる。


「おのれぇぇッ!」


それを瞬歩で追いかけ、決して得意とは言えない白打で、敵の顎を蹴り上げた。
脳髄を揺らされ天高く舞い上がる身体。
どこにこんな力が残っていたのかしら。後から思えば不思議なぐらいの素早さで、あたしは落下してくるソレに向かって間合いを詰めた。

だって、コイツは。
藍染隊長と同じ声で、同じ影で、同じ匂いで、あたしを騙そうとしたんだから。




ザッ!! (注1:草履を踏みしめた音)

カッ!! (注2:飛梅の閃光が辺りを包む音)

ドン!!!「ギャーー!!!」「藍染様ーーーーっ!!!」 (注3:爆音とそれに掻き消される藍染、十刃諸々の悲鳴)






「…馬鹿にしないで」


飛梅を閃かせ、爆風に舞う愚かな敵に一瞥もくれず。
あたしは倒れた乱菊さんの元に走り寄った。


「大丈夫ですか!?乱菊さんッ」

「…ひな、もり。…アンタ」

「良かった…!待ってて下さい、今応急処置をっ」

「…そんな、ことより…!アンタ、今、藍染に」

「いやだ、乱菊さんったら。アレは藍染隊長じゃありませんよ」


にっこり。


「……え?」

「アレは藍染隊長を真似た卑しい偽者です。…皆さんが惑わされるのも仕方ありませんが、あたしは違いますよ!伊達にずっとお側にいたわけじゃないんですから!」


ぐっ!と、力こぶを作って乱菊さんににこりと笑う。


「いや…、雛森?」


でも乱菊さん、まだ騙されてるみたい。
だから藍染隊長と、飛んでいったキモいオールバックとの格の違いを、あたしは教えてあげる事にしました。


「だって、全然違うじゃないですか!」

「……ちなみにどのへんが?」

「そんなの決まってます!藍染隊長と言ったら、燦然と輝く眼鏡じゃないですか!あんなキモい顔で藍染隊長だなんて、おこがましいったらないですよっ。
…あ、知ってます?藍染隊長ったら眼鏡を百個以上持ってるんですけどねっ」




両頬に手を添え、きゃっきゃと藍染ウンチクを垂れ始めた雛森に、心配し続けていた銀髪の幼馴染は心底嫌そうに吐き捨てた。


「………………バッカらしい…」






―――雛森桃。

世界を救った、眼鏡で人を判別する女。






- オワリ -

確かに恋だったさんよりお借りしました(笑)

もともと戦っていた連中はどうしたんだとか、何で藍染は流刃若火の火炎網から出てきたんだとか、ツッコミ所万歳です(はっはっは)
てか雛森、藍染好きのお嬢様方!大変大変大っ変、申し訳ありませんでしたーッ!!(>_<)



ご、ご来訪ありがとうございます^^;


2009/4/19 ユキ☆

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