* 頂きもの 小説 *

□* バイタルチェック *
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「こんにちは〜。今日からキミの担当させてもらいます、看護師の市丸です。よろしゅうな。」

微笑みながらボクは言うた。
日番谷さんは仰向けに寝転んだまま、ちら、とボクを見た。

それからころん、と寝返ってボクに背を向けてしもた。

あら…いきなり嫌われたんやろか。めげるなボク。



「日番谷さん、体調はどうですか?」

「…」

「血圧と脈拍と体温、計らせてもらってもええかな?」

「……」

「……じゃぁまず体温を計らせてもらいます。」


何で喋らへんのやこの子!うんともすんとも…!…まぁええ。早く計って戻ろ。

ボクは背を向けたままの日番谷さんの正面に向かい合うようにして、ベッドサイドのイスに座った。




真っ白で柔らかそうな肌。
綺麗な翡翠色の瞳。
薄紅色の唇。
ふわふわな銀髪。

男の子やのに可愛らしいなぁ。

そんな事考えながら日番谷さんに体温計を渡して脇に挟んでもらう。
病衣からちらっと見えた真っ白な肌と綺麗なラインを描く鎖骨にどきっとしたんは…内緒や。あかんよボク。犯罪。

「じゃぁ脈拍計りますね。」


細い日番谷さんの手首に負担がかからんように、右手の人差し指と中指をのせて脈を探す。発見。そのまま自分の左手首に着けとる腕時計を見ながら一分間、脈拍を数える。
その様子を日番谷さんは綺麗な瞳でじっ…と見つめとる。


もうすぐ一分。

その時。


「……だ」


「…え?どないしました?日番谷さん?」










「冬獅郎って呼んでくれなきゃいやだぁっ!!」










「!!!??」



「ちょ…ひ…つがや…さん…?」


「っ…冬獅郎って呼んで…?」



あぁ…そんな綺麗な翡翠色の瞳に涙を溜めてボクを見んといて…!
そんな顔されたらボク…ボク……!!




「冬…獅郎…?」




「なぁに?市丸っ。」


「!!!!!!!」




かかかかかかかか…



かわええ…!!!!!




キミの瞳にバッキューンや!!!

キミの生涯の専属看護師にしてください!!!


あかん惚れた!もう犯罪でも構わん!!


絶対ボクのもんにするからな!
キミが退院するまでに、ボクの事大好きにさせたるからなっ!覚悟しいや!



冬獅郎。






オワリ


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