●花薊物語●
□花薊物語 ツナ8編
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「なあなあミッチー!」
ツナ8は同級生のミッチーに声を掛けた。
「今パディいねぇし、ちょっと外出てみねぇ?」
そう、ツナ8とミッチーは、パディの授業を受けていた生徒で、まあつまりしずと同じクラスなのである。
ミッチーは、後ろで括った髪をファサファサさせながら、目を細めて
「あ、いいよ。」
と軽く返事をした。
ツナ8は、他の生徒に
「パディが帰ってきたら、トイレに行ったっていっといて!」
と言伝をし、ミッチーと共に教室を出ていった。
「なあ何でこんな事になったんだろうな?」
ツナ8が言った。
「前から変な塾だなぁとは思ってたけどさ、コレは流石に予想外だぜー・・・」
眉間に皺を寄せながら淡々と話す。
ミッチーは、
「何でなんやろうな?」
とだけ言った。
こんな事は考えたってしょうがない。
その後普段と変わらない会話をしながら、二人は出口に着いた。
ガラス張りになっている扉の向こうは、やはり異世界と思える光景が広がっている。
「・・・行こう!」
ツナ8が決心したように扉を押した。
「・・・ぅえ?」
扉を開くと其処だけ別の空間が広がっていた。
某漫画の、どこ○もドアのように。
後ろから見ていたミッチーも絶句している。
「これ何処・・・・・・?」
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