●花薊物語●
□花薊物語 和夫編
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「てろてろぉーんっ♪」
和夫は、あげたまごをからかった後、次の授業までの時間を潰すべく、自習室へ向かった。
「今日は誰がいるかなぁー!!」
自習室とは、本来、授業のない生徒が自習をするために作られたスペースである。
そして、監督の教師もいない。
しかも、学年を超えて一つの部屋にまとめてあるので、とても広いのである。
和夫は、そこの一隅に、某SM○Pのポスターを貼っていた。
他にも、自習室にはB○MPや関ジ○ニ、ポルノグラ○ィティ、○ピッツなど、様々なポスターがところせましと貼ってあった。
教員達も、此処だけは目を瞑ってくれるので、自習室は生徒達の溜まり場になっていた。
というより、先生達も其処にポスターを貼っているのだ。
某A先生も大好きなアーティストのポスターを沢山貼っていた。
塾がある日でも無い日でも、其処だけは常に開いていて、誰かしら人が溜まっていた。
そんな自習室へ和夫は向かっていった。