SS

□引き分け
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二人はいつも張り合ってる



ダメツナなオレの何処が良いのか




それともパシリが欲しいだけなのか




よくわからないけど




二人が顔を合わせると




声を揃えて聞いてくることが……




「どっちが好きなのか」







引き分け






今日もまた俺は最凶最悪な二人に捕まってしまった。


雲雀恭弥、六道骸。



気の弱い俺が逆らえるはずも無い、この学校の不良の頭と、脱獄囚の一人。

目の前にいる二人を前に俺は泣きそうになりながら立っていた。



「綱吉、さっさとこの男振ってあげなよ。」



「面白い事言いますね、アヒルさんは。」



「…咬み殺す。」



「わ―!!雲雀さん、ソレしまって下さい!!」



雲雀さんがトンファーを取り出したところで俺が間に入って止めた。
こんな二人に本気の殴り合いを始められたら、きっと俺も巻き添えをくうだろうから。



雲雀さんは骸さんを睨み付けながら渋々トンファーをしまった。

骸さんは我関せずといった様子で俺に向けて笑顔を送っている。



「じゃぁ綱吉、さっさとどっちか一人選んでくれない?」



「そうですね、僕もいつまでも彼と穴兄弟は嫌ですから。」



……選んでどうするんですか?穴兄弟ってなんですか!!??



「まぁ綱吉と相性が良いのは僕だけどね。」



「ほぉ、僕ら体の相性は良いですよね?」



……知りませんよ、そんなの!!!!



「悪いけどソッチの方も僕の方が良いからね、諦めてくれる?」



「御粗末なモノぶら下げといてよくそんなことが言えますね。綱吉君はきっと満足していませんよ?」



…俺はそんな大物狙いじゃありません!!



「…じゃぁ勝負してみる?どっちが綱吉を満足させられるか。」



「望むところです。」



…何言ってんですか、雲雀さん!!骸さんも望まないで下さい!!



「勝負内容は?」



「綱吉君とセックスして一番感じさせた方が勝ちで良いんじゃないですか?」



…良く無いです!!っていうか骸さん表現が直球過ぎます!!



俺の心の叫びなど届く筈もなく、勝負内容が決定されてしまった……。




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