08/18の日記

08:33
足元
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少しずつ、少しずつ
自分が崩壊する音を聞いていた一年と半年。

敷かれたレールの上を
生まれた時から列車に引きずりまわされて
その縄が切れたと思ったら
今度は深い闇が待っていた。

私の足はとうに使い物にならなくなっていて
そこから立ち上がることは出来ず
冷え切った体を、冷え切った両手で抱き締めるしかなかった。



でも、それさえ出来なくなって
自分で自分が嫌いになって
この冷たい場所から逃げ出すには
唯一地の底から伸びる光に手を出すしかないと思った。


色んな人に出会って
色んな人の言葉を聞いたけど


私の光への意欲は一向に収まらなかった。



今もまだ、ドアノブにかかっている
何本かのひもを合わせた縄

今もまだ、ほこりをかぶりながらも
手放せないでしまってある刃物


首を絞めつけて死への絶頂を味わうことも
腕を切り裂いてそこから流れ出る血を飲むことも
今はしないでいるけれど
渇望は弱まる気配をみせない

光を追い求めて
血眼で這いまわる自分を止めた手を
私はいとおしく思った


ただ、私はその愛しささえ、忘れかけた



でも今、ここに居る。

ここに居るんだ。



書きなぐった文章は
今もデータとして
沢山の情報の奥底に眠ってる




冷水を浴びて
見上げた先にあった
ぼんやりとしたものは
確かに光より暖かく思えて……


今私は立っている


前は向いていない

足元をただ見つめて
見つめて
見つめて…。



でもそれでも
光の方へ歩むのはやめて
一本の糸にすがっている

よわよわしいぼんやりとしたその場所
でも、確かに自分が探していた場所

足元を見つめながら
ゆっくりと片足を踏み出して…






あぁ、ここにあったんだね






きっと他のものも
見つけられる気がするよ

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