戦慄のナイト
□第一話 リード・リ・アルトリア
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第一話
リード・リ・アルトリア
昔・・・文明もそこまで発達もしていなかった時代。
ベルゼという小さな町に新たな命が誕生した。
豊かでもなければ貧しくもないアルトリア家。
この家の主人はアレイン・レ・アルトリア。
彼は当時ガンを患っていた。
しかし、当時の医師にはそれがどんな病気なのかさえわからず、
なすすべがなかった。
だが、彼は一つだけはっきりわかっていたことがあった。
「私は近いうちに・・・早くあととりになる子供をつくらねば・・・」
アルトリア家はアレインの父、ギームルスの代からの
用心棒・・・いわゆるボディーガード屋であった。
アレインは妻のレティとの二人暮らしで、未だ子宝には恵まれておらず、
跡取りが居なかった。
未来の繁栄を夢見ているアレインには信じがたいことだった。
そのために一刻もはやく子供がほしかった。