大空と風の書
□10代目と堕天使と女神様
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10代目と堕天使と女神様
「今日はゆっくりと泊まってね、沢田君。味は奈々さんのように美味しいか分からないけれど…」
「大丈夫です、とても美味しいですよ。うちの母さんと同じくらい美味しいです、妃さんの料理」
「あらあら。ありがとう、沢田君。神夜も沢山食べなさいよ?今夜は体力を使うんでしょう?」
「!」
妃が笑顔で口にした言葉に神夜は噎せたのか、咳き込めば、ツナは神夜の背中を優しくさすった。
「大丈夫?」
「だ…大丈夫…」
「あら。噎せちゃって、神夜ってば、大丈夫?」
「なっ!母さんがおかしなこと聞くからだろ!?」
「おかしなこと?もしかして、今夜は体力を使うんでしょう…かしら?」
「そうだよ!食事中にいきなりなんてこと…!」
「事実でしょう?そうだわ、沢田君。沢田君に聞きたいことがあるの。神夜ってば何度聞いても教えてくれなくて…」
「なんですか?」
「!(まさか…!)母さ、」
神夜の制止をサラリと無視した妃はニッコリと微笑むと、先ほど以上の質問をツナに投げかけた。
「神夜のファーストキスと、神夜の初めてを奪ったのは…沢田君よね?」
「(笑顔で何言ってんだこの人は…!)ツナ!母さんの質問は流して…」
「あ、はい。ファーストキスも初めても奪ったのは俺です。確かどっちも…昔に初めて会った日の放課後の教室でした」
「何答えてんのー!?しかも余計なことまで…!」
「あらまぁ!初めて会った日の放課後の教室で初めてを捧げたなんて…神夜もやるじゃないの。母さん見直したわ!」
「!…馬鹿野郎!ツナなんかだいっきらいだ!!」
「俺は大好きだよ、神夜君のこと(にっこり)」
「な…ば、か…」
「(うふふ…本当に将来が楽しみだわ)」
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旧サイト用に書いた綱神です。神夜のママン(妃)が初登場。妃ママンは天咲家ではある意味最強。
最終的にはバカップルになりますね、綱神。これもしかしたら続きます。