連載

□ささやかな計画
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所変わってここは恭弥の部屋

リビングは母が帰ってきたため出て行った


隼「さぁ、この自分勝手お兄様のお部屋に何かしら細工をするぞ!」

この部屋に来たのは悪戯をするためだ

武「こういうのってドキドキするのな!」

ベル「ウシシ、やるぜ」

隼「どうする?とりあえずもの全部ひっくり返すか?」

武「カーテン全部上にあげようぜ」

ベル「シシ。本はっけぇん!しおりの位置かえよ」

小さい。とにかく小さい。でもすべて地味にいやなことだ
しかしこれを細工と言っていいのだろうか


     *  *  *

だいぶ部屋がぐちゃっとしてきた。

隼「他にやるとこねぇか?」


ベル「シシ、日記とかエロ本とか恥ずかしいもん探してあいついじめよーぜ」

隼・武「賛成!」


ベル「どこだエロ本!」

最初からエロ本目当てのベル

「そんなものこの部屋にはないよ」

『サァ』と武と隼人の血の気が引いた

ベル「シシあるっしょ」

「ないよ。そもそもここで何してんの?」

ベル「ああ? ・・・」

振り返ったベルも息が止まりそうになった



そう入口付近に立っていたのはこの部屋の持ち主、沢田恭弥だ。

武「兄貴、お、お帰り!」

とりあえずいつもの笑顔で挨拶をする武。

『ギロ』

それを思いっきりにらむ恭弥

隼「ああ!!元はと言えばおめぇが悪りぃんだろ!ハルを無理やり彼女にしたりしやがって!!」

開き直って反抗する隼人
しかし、それは隼人の妄想でしかない

恭「なにわけのわからないこと言ってるわけ?ねぇハル」

ハル「はひ!そうですよ!恭くんに告白したのはハルのほうです!!」

恭弥とドアの隙間から顔を出してハルが言った

ベル・隼・武「「「な!!」」」

恭「で、誰から噛み殺されたい?」

『スチャ』


恭弥は仕込みトンファーを出した。ここまで恭弥の部屋をぐちゃぐちゃにしたのだからこれは当然だ


ベル・武・隼「「「ひぃ!!」」」

こうして三人のささやかな計画は幕を閉じた


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