小説
□また会おうね
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ハートレスが現れたことを確認すると、ソロンは武器―――キーブレードを構える。
ハートが出現しないハートレス・ピュアブラットは、倒されればただ消えゆくだけ。
『―――……』
その消えて行く感覚は、心地よいものではなかった。
存在そのものが消えて行く…―――
そんな感じがする。
倒していく度に感じる。
心の奥底で倒されたハートレス達の悲鳴が響く。
『……ごめんね』
そう呟けば悲鳴が収まる気がした。
だけど、ハートレスを倒して行くうちには…―――まだ、収まらないだろう。
『…さてと、リク達はどう動くかな。特に…ロクサス』
彼は今機械で造られたような城の中を彷徨っている。
目の前に立ち塞がるハートレスを倒し、避け、そんなことを繰り返しながら彷徨う。
「…………」
そして辿りついたのが、一人の男の場所。
「勝手に出ていかれては困る」
男は蒼い髪に金の瞳、その顔には大きな十字の傷跡があった。