本当に不可解なおとぎ話

□バッファローマン
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ついに禁断の「キン肉マン」にまで手を出してしまう事になった…

なぜ禁断なのかというと、ここまでハチャメチャな話を題材にしてしまうと、何でも有りになってしまい、ドラゴンボールやら男塾やらと歯止めが効かなくなってしまいそうな気がするからだ。

まぁ気になる事はナンでも検証したいので…

なお今回、図解が多いため「本おと」のみの書き下ろしとする。


さて、今回題材に取り上げたバッファローマンについて簡単に説明しておこう。

人気マンガ「キン肉マン」の「7人の悪魔超人編」に、悪魔超人のリーダー格として登場。
その超人強度は、通常の超人の10倍の1000万パワーを誇り、キン肉マンをはじめ正義超人達との死闘を繰り広げた。

彼の得意技と言えば、頭から突き出した長い角ロングホーンで相手を弾き飛ばす「ハリケーンミキサー」だが、他にもたくさんの技を繰り出し、キン肉マン達を苦しめた。

その技の一つが、悪魔殺法「デビルシャーク」である。

リング下にバッファローマンが潜り込み、ロングホーンをマットから突き出し、猛スピードでマットを切り裂きながら、あたかもサメのヒレのようにキン肉マンに襲い掛かった!


委員長は「この技の後は、ズタズタに切り裂かれたリングと対戦者の無数の肉片だけが残る…」と語っている。
実に恐ろしい技である。

キン肉マンも、縦横無尽に襲い掛かるデビルシャークを間一髪で必死に避けるのが精一杯だった。


しかしこの技を見た多くの読者には、ある疑問が湧いたのではないだろか?

リングの下でバッファローマンはどんな動きをしていたんだろう?

このカットでは、リングの上を必死で逃げ回るキン肉マンの画ばかりで、リング下のバッファローマンの画は一切描かれていない。

しかし、バッファローマンと彼の自慢のロングホーンがくっついていて切り離せない以上、リング上でロングホーンが猛スピードで縦横無尽に動き回っているという事は、当然バッファローマン自身もリング下でソレと同じ動きをしていたハズである。


バッファローマンは、身長250cm、体重220kgの超人の中でも大きい部類のスーパーヘビー級だ。

一方、リングの高さは目測で1mくらいである。
これではバッファローマンに限らず、普通の人間でも立って走り回る事はできない。

バッファローマンはハリケーンミキサーの際、短距離走のスタートダッシュの様に低い姿勢の状態で突進するが、それにしたって彼の体格を考えれば最低2mの高さは必要だろう!

やはりバッファローマンは四つん這いで手足を激しく動かして進んでいたのたろうか?


しかし、バッファローマンは筋骨隆々である。
胸板の厚みだけでも1m近く有りそうだ。

おそらく、腕や脚を自由に動かせるだけのスペースは確保できず、ほふく前進のように這い回るくらいしかできないのではないか?


まぁそこは1000万パワーを誇るバッファローマン!

常人ではスピードに限界の有るほふく前進も、泣く子も黙る1000万パワーを使って猛烈に手足をバタつかせれば、決して不可能とは言えないだろう!


さて、物語に戻ろう。
リングのほとんどがズタズタに切り裂かれて、もはやキン肉マンには逃げ場は無くなってしまった。

そして、キン肉マンが足をとられ転倒!
チャンスと見たバッファローマンのデビルシャークがキン肉マンの首をめがけて一気に突進!

「危うし!キン肉マン!」と誰もが思った次の瞬間、ロングホーンはキン肉マンの腕に突き刺さり止まったのだ!

悪魔殺法デビルシャークが止まった!スゲー!!…

…キン肉マンがスゴイと言ってる訳ではない。
バッファローマンがスゴイのだ!

それまでバッファローマンは、自らの1000万パワーを駆使し猛スピードでキン肉マンに突進していたハズである。
止められるなどと微塵たりとも思わずに…

キン肉マンの腕に止められたのはロングホーンの部分だけである。
バッファローマンの身体は依然1000万パワーの勢いを持ったまま進行方向へ猛突進している。

それがロングホーンの部分だけ一瞬で止められたという事は、バッファローマンの首には1000万パワー分のエネルギーフルスロットルで、ラリアットを後ろから食らったのと同じ衝撃が走ったハズである。


それでもキン肉マンにロングホーンを掴まれ引っ張り出されたバッファローマンは、少々驚いた程度の涼しい顔をしていた。

さすがは1000万パワーを誇る、7人の悪魔超人のリーダー、バッファローマンである。

【注釈】
↓[キン肉マン]
もともとウルトラマン、仮面ライダー、スーパーマン、スパイダーマンなどの超人ヒーローものをギャグで描くというコンセプトで始まった。
基本的に超人ヒーローものは1ストーリーに1ヒーローしか登場しないが、「キン肉マン」の世界観では、ドジでまぬけなダメ超人のキン肉マンの比較対象として世界各地に様々なヒーローが存在し、その超人ヒーロー達が技能を競い合う超人オリンピックがあり、それを描いたことから、リング上で闘うプロレス漫画へと変貌していった。

↓[バッファロー]
哺乳綱偶蹄目ウシ科アフリカスイギュウの通称。
その体格はウシ科最大のガウルにつぎ、体重1d近くになり、1対1なら雄ライオンでも歯が立たない。
バッファローの生息圏のアフリカ大陸であり、バッファローマンの出身地のスペインとは違う。
おそらく闘牛をイメージしたものと思われるが、闘牛に使われるウシは家畜としてのウシであり、バッファローとは無関係。

↓[委員長]
超人オリンピック大会委員長。
正式名はハラボテマッスル。
キン肉マンと同じキン肉族であると思われる。

↓[スーパーヘビー級]
格闘技団体によって異なるが、体重100〜120kg以上の最重量階級である。
一般的にはヘビー級(90.719kg以上)が最重量階級であるが、近代格闘技の選手の大型化により、ヘビー級を越えたスーパーヘビー級を設ける団体も多くなっている。
キン肉マンの超人世界では100kg超えは当たり前で、ストーリーに登場した超人のほとんどがスーパーヘビー級である。

↓[超人強度]
超人の強さのレベルを数値化したモノ。
バッファローマンが登場する以前は、超人強度の最高値はウォーズマンの100万パワーだった。
ちなみにキン肉マンは95万パワーで平均より、やや上である。
しかし、バッファローマン以降、悪魔将軍・ネプチューンマン・マンモスマンなど1000万パワーを遥かに上回る超人が続々登場したが、なぜかバッファローマンは1000万パワーを誇り続け、「さすがは1000万パワーのバッファローマンだな!」と1000万パワーを遥かに上回る超人が言っていた。
イヤミと捉えるべきだろうか?

↓[もはや逃げ場は無くなって…]
実際物語の中でも、実況しているアナウンサーもそう言っていたし、キン肉マン自身もそうして追い込まれていた。
まぁ「一度デビルシャークが通過して、切り裂かれたマットの所には行ってはいけない」というルールは無いので、逃げ場はいくらでもあると思うの
だが…

↓[筋骨隆々]
と書いたが、これは描かれているバッファローマンの体格について、そう見えるというだけで、数値的に本当にそうかは解らない。
バッファローマンの体格は本文に書いたとうり、身長250cm体重220kgである。
私の身長は172cmで日本人成人男性のほぼ平均。
バッファローマンは私の1.45倍の身長ということになる。
これは私がバッファローマンの0.68倍とも言えるが、もしバッファローマンの身長を私と同じ172cmにした場合、体重は単純に68%の149.6kgになるわけではない。
身体が1.45倍ということは、高さだけではなく横幅、厚みも1.45倍になっているということで3Dの計算が必要になる。
つまり、身長×横幅×厚みが適正体重であり、バッファローマンを私と同じ172cmにした時の体重は69.2kgになる。
まぁ体重60kgを越えたことがないガリガリの私よりはよっぽどガタイが良いが、ほぼ日本人成人男性の平均的な体格である。



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