小説@
□始まる前
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「ありがとう♪」
「全くあんたは…。」
「まさちゃん、見つかって良かったね(笑)」と言うとまさちゃんは満面の笑みでうんと頷いた。私の告白にも同じように頷いてくれればいいのに。実は、近々まさちゃんをレストランに誘いするつもり。だが、なかなか誘えずにいたりもする。近々と言いながらもう半年も何も言えてない。けど最近、ライバルが現れたのだ。
そいつは、ある日別な組から組替えでやって来た。
「すみれさん♪」
こう呼ぶのは、あいつしかいない。下級生だが1歳年上の水夏希だ。こいつもまさちゃんに一目で心を奪われた一人。