小説
□サクラちゃんとの極秘任務(サイナル)
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その頃、離れて様子を伺っていたサクラ。
(あ〜あ、ナルトってばバレちゃったのね・・あの小瓶)
途中までに見たサイの動揺や的確な処置のおかげで、
サクラの心のもやはすっかり晴れていた。
ナルトにはつき合わせちゃって、悪い事しちゃったかしら・・・。
適当なところでストップをかけてやろうと、茂みから出ようとした瞬間。
不穏な動きを見せるサイに、サクラの動きが止まる。
(ちょっとォ・・・あの姿勢、マズイんじゃない?!)
腕に力が入らないナルトを優しく抑えつけ、顔を近づけて行くサイ。
ナルトは必死に抵抗しようとしているらしいが、ぷるぷる震えるばかりで
まるで食卓に上げられる前の小羊のようだ。
完璧にパニックだわ。
解毒剤の存在、忘れてるわね・・。
助けにいくべきか、行かざるべきか。
サクラの心は大いに揺れた。
友人として助けてやりたい心、憧れのホモシーンでメルヘンゲットの心。
とーっても揺れたので、結果的には間に合わず。
(きゃあああああああああああああああああああああ!!!!)
ぎゅっと目をつぶったナルトと、
ナルトの唇をぺろりとなめ上げるサイの姿をバッチリ見る事が出来た。
(我が人生に、今はいっぺんの悔いなし・・よ・・・)
鼻血を出して、茂みの中に転がり続けたサクラの顔は、今まで見たことも無いほどの笑顔をたたえていた。
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