小説

□サクラちゃんとの極秘任務(サイナル)
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小瓶の中身は、サクラちゃん達が改良した高性能の筋肉弛緩剤だった。
少しナメるだけで作用する、即効性のお薬。
意識はハッキリ保てるけれど、
手足だけ、動かす事ができなくなるっていうミラクルな代物だ。

一応、何かあったときのためにと奥歯の裏に解毒剤も仕込んでもらって準備万端。


(ファイトよ、ナルト!)


サクラがガッツポーズをして見送る。


「えーっと、まずサイを散歩に誘うんだってばね!」


サクラちゃんがあらかじめリサーチしておいた、サイの行動範囲リストを見ながら進む。
公園、図書館・・スケッチに最適なベンチ。
最近お気に入りらしい、古本屋。

ぐるぐるまわって、あっという間に一時間。

「うー、いねーってばよ・・・」

後からこっそりついてきてるはずのサクラちゃんも、
流石に疲れているだろう。
ちょっと作戦タイムを取ろうか・・。
そう思った瞬間、背後からにゅっと手が伸びてきた。

「何ぼーっとしてるんですか、ナルト君?」

「うわっ!!サイッ?!」

びっくりさせんなってばよ!
そう言いながら距離を取ると、
サイは相変わらずの、貼り付けたような笑顔で喋りかけてくる。

「キョロキョロしながら歩いてるのが見えたから、声かけてあげたんだよ?このボクが」

せっかく距離を取ったのに、喋りながらもぐいぐい距離を縮めてくるサイ。
腰に手をまわして、俺の耳元でささやく。

「チンポでも落としちゃったのかい?ナルト」

ふーっと息を吹きかけられて、俺の背筋がゾワゾワする。


(うぎゃーー!!!)


「へ、変な声出すなってばよ!!」

つーか近寄んな!なんでもかんでもチンポっていうな!
コイツってば、やっぱ、絶対・・・変!!


(サクラちゃんが警戒するのも、無理ないってばよーー!!)


***
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