★短2★

□我慢比べ(D66&K66)
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『我慢くらべ』(D66&K66)
<R18要注意>

〜サイト開設1周年記念〜
こんなんでよろしければお持ち帰り自由ですぅ〜


焼け付くような日差しに熱され
た風によって軒下の風鈴は涼し
さを奏でることを諦めたように
弱く響いていた。早朝から始ま
った蝉しぐれは照りつける太陽
の大応援団のように時を追うご
とにその激しさを増して行く―



炎天下の中、日向家の洗濯物を
干していたケロロ君はあまりの
暑さに腹を立て、誰かに八つ当
たりたかったのか、隣家である
僕の家にやってきて「なんでこ
んなに暑いんでありますか
っ!?」と肩を震わせ怒ってい
た。地球の気象状況に腹を立て
ても仕方がないのにと思いつつ
、僕は冷えた麦茶を彼に出して
あげたのだけれど、彼の怒りは
鎮まらず、麦茶を一気に飲み干
すとなおも不機嫌な顔で日本の
夏に対する不平をぼやき続け、
挙句――



「なんでこの家
エアコンねーのっ?
21世紀のジョーシキ、
ってか、ないのは
異常っショッ!」





と、怒りの矛先は暑さからこの
家に向かってしまった。なんで
もいいからいちゃもんを付けた
いらしい。君は自らここにやっ
てきたというのに――。





「もーシンジランネ!
この時代に
クーラーないなんて!
外の温度と一緒なんて!

そんなの
家じゃないじゃん!」




「心頭滅却すれば火もまた涼し…でござるよ」





僕達忍びは―いや、アサシンの
時からなのだけれど、そんなふ
うに自分の中で悪環境をコント
ロールする術を身に付けていて
、それがこの猛暑の環境下にお
いては一般的にも有用だと思っ
て、何気に口にした言葉だった
のだけど……





僕の何気ない一言はケロロ君の
苛立つ神経を逆撫でしたらしい







「ムキー!
なんなの、あんたっ!
我輩に意見する
でありますかっ!?」






別に意見するつもりなんかなか
ったけど……







ケロロ君はキーッと歯を食いし
ばり腕を組むと、頬を膨らませ
たまま、僕に背を向けた。






「だいたいドロロだって
スズシー顔してたって
ホントは暑いくせにっ!

ヤラシーよねっ!

暑いなら暑いって
ちゃんと言う方が
潔いであります!

男であります!」







相変わらず訳のわからないケロ
ロ君の言いがかりだったけど、
なんだか引っかかってしまった

っていうか聞き捨てならない―

僕はホントに暑くない。それな
りに訓練だって積んでるし、日
々惜しまず鍛錬だってしてるつ
もりだ。暑さを感じないでいら
れるのは、その訓練の賜物であ
り、決してやせ我慢をしてるわ
けではない。






「暑くないでござる」






ややぶっきらぼうな口調でそう
言った僕を、振り返ったケロロ
君はしばらく訝しげに見据えて
いたけれど、やがて目を細める
とニヤリと笑った―――悪巧み
の顔だ……






「へ〜……そーかよ……」






緑の腕が徐に僕の肩ににかけら
れ、ケロロ君はベタリと僕に貼
り付いてきた。






「けっ、ケロロ君……!」






両腕を僕の背に回して、肩に顎
を乗せると力一杯僕を抱きしめ
てきた。彼の汗で少し湿った肌
が僕の体にべったりと密着する
。地球人よりも少し低めの体温
ではあるが、僕たちケロン人に
は高めの体温が皮膚を通して伝
わってくる――その熱に僕の体
温も少し上昇したらしい。心臓
は血液の拍出作業に精を出し始
め、頬はきっと赤く染まってい
た。なんでいきなり彼は抱きつ
いてきたのか……わからないけ
ど、僕はほとんど条件反射のよ
うに彼を抱き返した。

――と、彼は僕に貼り付いたま
ま、ニヤリとすると、笑いを含ん
だ声で言った。






「アツいでありましょ?」






ああ


そうか――






君は僕に「アツイ」と言わせたいんだ




姑息な手段を使ってでも――







負けず嫌いなケロロ君は僕に
「アツイ」と言わせないと気が
済まなくなったらしい。

だけどさすがの僕もそこでデレ
ッと「アツイ」というのはなん
となく癪なのでさらりと否定し
た。







「アツくないでござる」






確かに僕の肌も密着する熱に煽
られて、じっとりと汗ばんでき
ていたけれど、「暑い」訳では
ない。肯定しなかった僕の言葉
にケロロ君は眉間に皺を寄せ、
少し考えてから今度は僕の口布
を強引に引き摺り下ろすと僕の
口をその唇で覆い、素早く舌を
差し込み僕のそれに絡ませてき
た。






「!!」






どちらかと言えばいつも受身な
ケロロ君にしたらこれはたいそ
う珍しい行為だ。挑むように舌
を這い回し、僕の口腔内を蹂躙
し出した。僕の体はいつになく
積極的な彼の行為にとっくに熱
を孕んでいて、顔は火照り、自
分でも分かるほど吐き出す息は
熱かった。
本来ならば暗殺兵である僕はこ
れしきのことでは0.1分の体温
すら上げずにいられるはずなの
だが――


彼には――


嗚呼、幼い時よりいつだって


彼に「だけ」は弱いのだ。


そして彼もそのことをよく分か
っていて――かようにして僕に
『アツイ』と言わせる手に出て
きたらしい。
自分だってたいがい頬を赤くし
ながら、舐め尽くされた口内か
ら銀の糸を引きつつ唇を離し、
ケロロ君は勝ち誇ったような表
情をした。





「も、アツくて
 たまんねンじゃね……?」





そう、確かにその通りなのだけ
ど……




僕には僕の意地がある。





つまらないことだとわかっては
いても、そのときの僕はかなり
意固地になっていた。





「……アツくない……」





目の奥までもが熱くなった、全
く説得力のない顔で僕は呟いた
。この危機(?)的状況は主導
権はこちらで握らないと回避で
きないと本能が囁く。
腕力では「あの頃」ケロロ君で
ない限り、圧倒的に有利な僕は
彼の腕を掴むと、床へと引き倒
した。搦め手をとってケロロ君
の動きを封じると、ケロロ君の
口からは苦痛の声が洩れる。





「……ッタ!!イタタタタ!
 何するでありますか!」




「……『アツい』のは……
 ケロロ君のほうで
 ござろう……」





空いているほうの手を彼の中心
にやると、そこはぬめりをおび
てすっかり出来上がっていた。
ほんの少し触れた手にすらビク
ンと反応するほど敏感になって
いて、黒い瞳は潤んで艶を増し
てきているというのに、彼は目
を固く閉じると顔を背けて言っ
た。






「あ……アツ…く……ない……
  ……であります」






言葉は否定しても、余裕はあま
りなさそうなケロロ君の表情を
見て、僕は自分が優位な状況に
なったと感じ取った。僕の中の
征服欲が一気に膨れ上がる。






「こんなになってても……?」





彼の背後から覆いかぶさり、彼
の固くなったそれをもみ扱く。
ビクビクッと震え、それでも彼
も意固地になっていて、震えな
がら弱弱しく「ア……ツく……
な…い……」と言ってのけた。





「……そう……」





何もしなくても先走った密で濡
れたようにすでに息づき始めて
いるような彼の後孔に指を忍ば
せる。「……ンぁ……」と小さ
な声が彼の口から洩れた。1本
ずつ指を増やしながら彼の敏感
な部分をゆっくりと刺激してい
った。そう、もどかしいぐらい
にゆっくりと――
時々彼は苦しげに、だけれども
甘さを含んだ声をあげながら
身を攀じるように動いた。
熱い息とともにぐちゃりと粘液
が擦れる音が彼の中から響くと
、その口から切なげな声が洩れ
て、薄く目を開けたケロロ君は
恨めしそうに僕をみつめる。





「……なん……で……」





吐息を小出しにしながら「……
焦ら……してん……の?……」
と声を発しないまま唇が動き、
黒い瞳にジワリと涙が浮かんだ
。僕は少し意地悪くもう一度ケ
ロロ君に尋ねる。






「……『アツい』……?
  ケロロ君……」







彼は顔をしかめてはらはらと涙
を零した。


「ああ……も……!
 ……アツイ!……アツイで
 ありますよぉ……
 ……も……ヤダぁ……
 ……はや……く……」







僕だってホントは限界だ――






「僕も……アツいよ……」









僕は彼の中から指を引き抜くと
一思いに彼を貫いた。








そこから先は――






アツイどころか


互いの熱と汗と体液にまみれて……


ドロドロのぐちゃぐちゃで……


熱に浮かされた僕たちは


太陽の日差しも


激しいセミしぐれも


ものともせず……







ある意味「暑さ」を忘れた――





はい、すいませんなんとなく夏だし、1周年だし、ドロッドロのでんでろりんなドロケロを書きたくなってしまって書いたのですが、まだまだ修行足らずで――こんなんで申し訳ないのですが、フリー作品とさせていただきますのでよろしければお持ち帰りくださいませ(18歳以上の方のみですよ〜)

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