キリリク&記念

□3333Hit(屍様)
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何はともあれ、買い物に来ました。

せい姉は女装が良かったけど……とか言いつつちゃんと男物の服をコーディネートしてくれた。


あい姉は寒がりな俺のために軽いくて暖かいコートをくれた。


その間の周りの声は大方予想通りだった

『キャー素敵!兄弟かしら!?』
『案外恋人同士だったりして!』
『あの子は何なのかしら?一人だけ普通よね〜』
『馬鹿ねー今はそーゆーのが流行ってんのよ』

最後の台詞だけ意味が解らない。流行るって何が?


大体が遠巻きに見ているだけだけど、稀にアタックしてくる果敢な女性もいる。

「すいませ〜ん」


来たな……こりゃまたブリブリな(苦笑)

声をかけてきたのは17、8 くらいの娘で、いかにも自分に自信があるのがわかる。
鼻にかかった甘い声と上目使いでせい姉に話し掛ける

彼女の瞳は一見不安に揺れているように見えるが、その実、自信に満ち溢れている。


せい姉がどんな風に断るのか楽しみに見ていたら、せい姉と目が合った。


笑顔で手招きするせい姉の背中に黒い羽が見えるのは俺だけですか!?


嫌な汗をかきながら嫌々せい姉のところまでいった。

「せい姉……じゃなくてひじりさん。ナンデスカ?」近づくとぐいっと引っ張られた。

チュッ

「ゴメンね?今、俺この子しか目に入らないんだ」

そう言ってイイ顔で爽やかに微笑んだ。

『キャーーーー』
『見た!?』
『見たわよ!!』
『『素敵ーーー!!』』

何が!?
あーあ逆ナンしてきた娘固まってるし…




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