キリリク&記念
□3万Hit記念小説
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「なにして……」
「褒美だ。」
「ほ…うび?」
「あ?不服なのか」
普段の俺なら軽くびびる形相で睨まれたが、それどころじゃない
(俺の初きっす……)
初めてはきっと素朴だけど可愛い彼女と学校帰りの公園でって決めてたのに!!
相手は女じゃなく男!?
(誰か俺の記憶を抹消して下さい)
俺はなにかに切実に祈った。
「チッ、おい」
「……はい」
一々凄むのをやめてほしい。
そして俺を解放してくんないかな?
未だに俺は美形不良キリトの腕の中。
大体、御礼を言えとか言った俺が阿保だったんだ。
もう何もしなくていいからさっさとどこか行ってほしい。
というより、放り出したい。
報復が恐いからしないけど!
「テメェみたいな平凡タイプじゃねーが、不本意とは言え世話になったからな」
何やら失礼な台詞を言いながらまたしても端整な顔が近付いてくる。
って、流されてたまるかっ!!
「おい」
「な、なんだよ」
「何のつもりだ?ア゙ア?」
危機一髪、再び口と口がくっつく寸前、俺は自分の手の平で遮った。
眉間に皺を寄せ最大限に睨みを効かせた鋭いダークブルーの瞳にビビり意識が飛びかけるが俺は何とか持ちこたえた。
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