退廃今昔物語
□裸の王様
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ある日、ビヨンドの城に二人組の男がやって来ました。
そして衛兵に、
「僕らはパリから来たデザイナーと布織職人だ。こちらの王様は大変なファッションリーダーだと噂に聞いた。・・・是非とも、僕らの作る服を着ていただきたい」
そう言うのでした。
衛兵から軍曹〜曹長〜小隊長〜中隊長〜大隊長〜なんだかんだで侍従まで話しが伝わるまでに、日が暮れてしまいました。
「神ぃ・・・。本当にうまくいくんですかぁ〜?」と布織職人の魅上が言うと、
デザイナー夜神月が答えます。
「僕を誰だと思ってる・・・。お前は僕の言う通りにしていればいいんだ」
朝、話しを伝えた衛兵が戻ってきて、
「今日はもう遅いから、国王は明日お会いになられるそうだ!」
と言い、門を閉めてしまいました。
魅上「神ぃ〜・・・野宿ですかぁ?」
夜神「うるさい!明日までの辛抱だ。・・・明日から僕の事は『先生』と呼ぶんだ・・・。そして僕はいつか・・・この国の王となる・・・!」