◇ ◆ 薦 蓮 集 ◆ ◇


【ら】 1件

【爛(竜崎×夜神月) (らん)】


「あなたは、さくらちゃんです」

なんでも知っている、と自負してきたけど、たまに本気で、彼のことが分からなくなる――「私は、知世ちゃんです」

「小狼は私、といいたい所ですが、メロでしょう」「ケロちゃんは、京子さん」「エリオル君は、バカ魅上」「奈久留、ちゃんでしたっけ? は、ユリさん」「観月先生は、高田さん」「撫子さんは、ミサさん――で、以上です」

マットは? シドウは? 日本捜査本部の皆さんは?? ていうか、何でさくらちゃんなの?

「絶対、だいじょうぶだよ。と長年、皆を励まし続けたからです」「つらく、苦しかったでしょう――ありがとうございました」

彼は、僕の両腕を掴んだ体勢で、深く頭を下げた。限界が近付いている、と悟った。僕らは、退っ引きならない領域まで、踏み込んだのだ。

《覚悟の上、だ》堅く目を閉じた。《だが、おまえらの力は、ここまでだ》

「2011年1月16日付の読売新聞19面に、マルメロのことが書いてありますよ? こんなキャラ、いませんでしたっけ」「…マルモロだろ」



という夢を見た。僕は、強固な意志の力を信じる。



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