◇ ◆ 薦 蓮 集 ◆ ◇
【ち】 2件
【誓(夜神月×高田清美) (ちかい)】
僕は、部屋を飛び出して、メロの部屋に向かった。もう耐える自信がなかった。
(メロが、傍にいてくれたら…)裸のまま座り込んだ。彼とは、肉体的には何もないが、見えない絆のようなもので、深く繋がっていた(ように、感じている)。
彼は、最後の一線で、僕を信用しない――その事実に絶望した。一人でいたら、泣き叫んでしまいそうだった。僕は携帯を手にした。
「…はい」「ごめん。夜遅くに…」「夜神くん? 声、どうしたの」「今から、行ってもいいかな――何もしないから」「(笑)したっていいのよ。これは冗談…鍋焼きうどん、作っとくね」
という夢を見た。メロは、ミサを姉のように慕っていた。僕にとって、高田の存在がそうなのだと、この時はじめて知った。
【夾(竜崎×夜神月) (ちかい)】
「…もう…竜崎」
前後と胸、耳朶と首筋を同時に愛撫され、気が遠くなりかけていた。あと少しで、彼にすべてを開け渡す、寸前だった――耳元で、
「◯◯◯◯(爺さんの方ではない)」冷徹な声、だった。「彼の事を、考えて」
(…!?)彼の腕を振り払い、逃れようとした。だが、離さまいと力を強められた。僕は、何度も蹴りを入れて、彼の体から離れた。
「最悪だな」あいつの顔で、最上の愉悦を得るところだった。「どういうつもりだ?」
彼は、薄ら笑いを浮かべていた。「別に――ただ、私への愛情が強いのか、快感を得るなら、あのバカでも良いのか、知りたかっただけです」
【誓(夜神月×高田清美) (ちかい)】に続く⇒
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