◇ ◆ 薦 蓮 集 ◆ ◇
【う】 2件
【溟(竜崎×夜神月) (うみ)】
耳元で囁かれたら、もうだめだ。「…わか、った」という以外、ない。
注意ぶかく、慎重に奥まで到達すると、彼は一切動かなくなった。
「…?」「――私が、わかりますか」「…ああ」「僕を想って」「脈打っている」
次の瞬間、絶大な快感の波に襲われた。「…竜崎!早く、早く動いて」「動きませんよ?」「何で…燃えるように、体が熱いんだ」「おまえだって動きたいはずなのに」
「月くん」ラ・イ・ト・く・ん。その振動だけで気も狂わんばかりだった。僕の全てが、《それ》に集約されてしまっている。竜崎は僕を見つめ、口元を歪めて笑っていたが、相当の我慢をしているはずだ。
だが彼も、僕を強く抱きしめると「愛しています」とだけ、苦しそうに呟いた。僕は――その先は、何も憶えていない。ただ、しがみついていた。決して離さないように。
という夢を見た。どうしたらいいのかわからない。
【海(竜崎×夜神月) (うみ)】
「私と、しませんか?」
唐突で毎回すみません、と竜崎は形ばかりの恐縮をみせた。「別に、いいけど」…断る理由も見つからない。
つつみ込まれるようなキスを何度もされた。もうそれだけで、僕の背筋に快感が幾重にも走る。1分前には、こいつのことなんて何とも思っていないのに、もう今は、彼だけでいっぱいになる。彼以外は、考えられない。
「…………」
竜崎も同じなのかもしれない。脱がされただけで、もう挿入の体勢になっている。
「…おい、それは無いだろう」
「南島の性戯を試します。大丈夫、安心してください」
【溟(竜崎×夜神月) (うみ)】に続く⇒
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