◇ ◆ 薦 蓮 集 ◆ ◇


【し】 2件

【雫(竜崎×夜神月) (しずく)】


「――そんな舌技では、私を堕とせませんよ?」

体を洗いながら、僕のすべてに触れられた。もう、はち切れんばかりだった。彼は浴槽に腰かけ、僕の愛撫を受けている。

くわえながら、上目遣いで見ると、彼は口の端だけで笑っていた。(…いやらしい奴。でも少しも、嫌いになれない)程なくして、彼が僕の髪を撫ではじめた。「上手い」の、サインだ。

頭上から、彼の甘い、低いあえぎ声が聞こえてくると、それだけでもう僕は、果てそうになる。だが今は、僕がinitiativeを握っている。misleadの無い様にしなくては。

(…愛してる。いっぱい出して?)

口で言えないから、目で心から伝えた――彼が、僕に与えたものは、一滴残らず受け入れる。食事も、何もかも。

「今夜も、眠れそうにありませんよ? 月くん…」

彼が笑った。それでいい、と思う。僕のすべては、おまえのものだから。



という夢を見た。よいお年をお迎えください。☆-(*^ー゚)ノ■


【滴(竜崎×夜神月) (しずく)】


「…………」

僕は、竜崎とキスするのが好きだけど、彼は僕を、舐めるのが好きだ。僕の表面上で、舐められたことのない箇所は、ない。

まぶたの上から、舌で割り入って目玉まで舐められた時は、さすがに驚いた。めちゃくちゃ感じるのは、指先を髪の中に這わせながら、額を舐められ、そこに話しかけられた時だ。

「夕・飯・は・き・つ・ね・う・ど・ん・で・す」…これだけで。こんな日常会話で、僕は達してしまった(笑)尤も、僕が少し敏感すぎるのかもしれないが。

「――ちょっと、塩っぱいですね?」

帰宅後、僕の頬を舐めながら、竜崎が言った。「…仕方ないだろう? シャワーしか、浴びてないんだ」ここ最近、徹夜続きだ。

「一緒に、風呂に入りますか? 洗ってあげますよ」

…洗うだけで、済むわけがない。もう分かっているから手短に、ね。



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