Happy Day

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『みんな早いですね。』


壱は招待された同級生の中で一番遅かったらしい


「きゃー!!壱ちゃんのドレス姿ー!!かわいいーっ!!」


『おっと…!!み、みっちゃん…お願いですから急に抱きつくのは止めてください。』


「もう!!今更敬語なんて見代いやよー!!普通に接して?」


みっちゃんは壱の腕に手を回した



『んー…ですが私は口が悪いため…。』


「なにいってるの!!そこがまた素敵なんじゃない!口が悪くても壱ちゃんは壱ちゃんよ!!」


『ありがとな、みっちゃん。』


ふっと笑えばみっちゃんは頬をそめ


「こっちの姿のときに言われるともう見代メロメロー!!」


壱の首元に抱きついた



洋一はそれを見て羨ましいと思ったに違いない


「おそろいになりましたね。です代お嬢様お友達ご一行様。」


「なんだお前は?ボクより目立つなよ。」


現れたのは不細工家の執事


集められたメンバーは


洋一、努力、みっちゃん、目立、そして壱のおなじみのメンバーだった


用意された車に乗り5人は不細工家の敷地へと入った


そこは大きな豪邸で


「努力すればいつかこんな金持ちに…。」


「あそこが今日のコンサート会場の不細工ドームです。」


敷地内に東京ドーム10倍の広さを誇るドームがあるのだ


『広いな。』


「あ!!追手内君の銅像!!」


「ぶっ!!」


「です代お嬢様がおつくりになりました。20億の値がついています。」


「なにーっ!!20億!!!!?」


です代はすばらしい芸術センスを持っているらしい


銅像のほかにも洋一をモチーフに作られた作品が数々展示されていた


「さぁ、どうぞ。」


ホールの中は大勢の観客がいた


しかもその観客はみな一流のミュージシャンや芸術家だそうだ


「こちらの席でございます。」


「おーっ。一番前のいい席じゃん!!」


「洋一様には特別席が用意されておりますゆえ。」


洋一はステージの上へと連れて行かれた


「隣、失礼します。」


『ん?あぁ。』


努力は壱の隣に腰掛けた


『努力、お前こんなときも柔道着なのな。』


「い、いけませんか?」


『いや、お前らしいよ。』


そういって笑った彼女をみて赤くする努力だが暗いホールの中でそれに気づくものは誰もいなかった






























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