VVV.
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「相変わらず寝つきだけはいいね」
[three.] 2
take a nap 2 <2001>
静かな声が背後からかかる。
「健か。いつからいたんだよ」
「さっきから♪」
相変わらず神出鬼没だ。
「寝つきだけはな。
同じぐらい寝起きも良けりゃいいんだけどよー」
スースーと小さな寝息を零す岡田を見ながら溜息を付く剛を健が笑う。
岡田は寝付きの良さに反して、寝起きはすこぶる悪い。
それも機嫌が悪いとかならまだしも
普段の生活態度と全く違い「抱きつき魔」と化す。
起こしに来た人間に
コアラよろしくギュ―ギュ―と抱きつくのは
出会った当時ならいざ知らず
今やられると、下手すればマジゲンカに発展する勢いで。
「おにいさまは大変だね」
「いつでも代わってやる」
「ご冗談♪怪我するのやだよ」
岡田、手加減しないんだもん、と一度手加減なしで「やられた」健は
絶対に寝起きの岡田には近寄らない。
近寄ったとしても
その場合は岡田の側に剛か誰か、他の人間がいる時だけ。
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