ゲゲゲ妖怪千物語

□第三章.雷獣
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三日後―――。
 
 
 
「あら、意外と早かったわね」
 
 
 
新しい工事用の重機が運ばれていくのを見て、レナが呟く。
 
 
サネルは情報収集から戻ったらしく、
 
 
レナに状況報告をしつつ、地上の様子を見ている。
 
 
 
「・・・・・・・・・」
 
 
 
ふと神社の方を見れば、
 
 
いつかの子供たちが何やら集まっていた。
 
 
 
「行くわよサネル」
 
 
「あ、うん」
 
 
 
二人は同時に地上へと降りた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「妖怪ポストに手紙を出したけど・・・
 鬼太郎さん、本当に来るのかな」
 
 
「来るだろ・・・多分」
 
 
「あなたたち」
 
 
 
トンッ、と子供たちの傍に降り、
 
 
レナはニコリと笑った。
 
 
 
「今、鬼太郎に手紙出したのあなたたちでしょう?」
 
 
「そ、そうだけど・・・」
 
 
「・・・あなた、もしかして昨日の?」
 
 
「えぇ。
 私は竜堂 レナ。
 雷獣を止めたいのよね」
 
 
 
レナが聞き返すと子供たち―――、
 
 
翔子、孝太、順平は頷いた。
 
 
 
「れ、レナちゃん、考えでもあるの?
 雷獣って昨日言ってた通り恐ろしいヤツなんじゃ・・・」
 
 
「サネル、一人で行くなんて誰も言ってないわよ。
 ねぇ―――、鬼太郎、ネコちゃん?」
 
 
 
そう言うと同時に、鬼太郎とネコ娘が木陰から姿を現した。
 
 
 
「レナには敵わないな」
 
 
「ホントホント、」
 
 
「お互い様でしょ?」
 
 
 
ふふ、と笑って言うレナに、凄い、と子供たちが呟く。
 
 
呆気にとられている子供たちに案内を任せると、
 
 
工事現場へと急いだ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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