ゲゲゲ妖怪千物語

□第五章.妖怪アイドル!?
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「くっ!」
 
 
「“炎”!」
 
 
 
呪符を飛ばし、叫ぶレナ。
 
 
それを上手くかわした相手の妖怪―――ぬらりひょんは、
 
 
攻めながらもレナと鬼太郎を誘導する。
 
 
  キィンッ
 
 
上から何かが二人めがけて飛んできた、が―――。
 
 
 
「危ない二人とも!!」
 
 
 
間一髪砂かけ婆がそれを弾いた。
 
 
が、軌道を変えて砂かけ婆の肩口を掠った。
 
 
 
「「おばば!!」」
 
 
「くっ!」
 
 
 
  ボンッ
 
 
ぬらりひょんとその仲間は煙幕を使い逃げてしまった。
 
 
 
「・・・・・・・・・」
 
 
「・・・レナ?」
 
 
「あの矢・・・油断出来ないわね・・・」
 
 
 
元々鬼太郎たちに向かって飛んで来ていた矢。
 
 
それを睨みながらレナは呟いた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「これだから、これだから最近の妖怪は!
 アタイの価値も知らないでさ!!」
 
 
「あら」
 
 
「え?」
 
 
 
横町に流れる川を覗き込みながら、
 
 
レナは声を上げた。
 
 
 
「ん?
 あの妖怪は確か・・・」
 
 
「アマビエよ。
 熊本に出没する妖怪よね?」
 
 
「そうじゃ、アマビエじゃ」
 
 
「知ってるんですか、父さん?」
 
 
「あぁ・・・」
 
 
「ココン、」
 
 
【こっこーん!】
 
 
 
一冊の本―――古今東西妖怪大図鑑、通称ココンが、
 
 
独りでにページを捲りアマビエの詳細を見せた。
 
 
 
「って、九州からここまで!?」
 
 
「す、凄いな・・・」
 
 
「あ、そうそうこれこれ!」
 
 
 
ガサガサと髪の中からビニールに包まれた紙を取り出した。
 
 
 
「「蒼兄さんから?」」
 
 
「推薦状だよ!
 アタイに、この横町のアイドルになってくれってさ!」
 
 
「「「・・・・・・はい?」」」
 
 
 
思わず聞き返してしまった。
 
 
 
 
 
 
 
 第五章.妖怪アイドル!?
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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