二次創作
□夏の午後。
3ページ/3ページ
「そうですか、なら…いいんですけど」
「あ、そろそろ出ましょうか!ほら、買い物があるんでしょ!?」
「ええ…」
これ以上は耐えられないと悟った美和子は、慌てて席を立ち伝票を取った。
赤い顔を見られないように急いでレジへ向かうと、さっさと会計を済ませる。
その様子に哀は首を傾げが、先程の質問が流れたのでホッとしていた。
店を出ると一気に熱気が広がり、今まで店内で涼んでいた分余計に暑さを感じた。
途端に眉をしかめる哀。
「…暑いわね」
「そうね。夏ももう終わりなのに」
「今日は…ご馳走様でした」
「ああ、気にしないで♪私が哀ちゃんと話してみたかっただけだから」
「私も楽しかったです。…では、私はこの辺で」
「またね、哀ちゃん」
ペコリと頭を下げると、哀は人混みに紛れてすぐに見えなくなった。それでも美和子は暫く哀の去った方を呆然と見ていた。
夏の暑さとは無関係にまた赤くなった頬を両手で抑えながら。
「私ったら…まさか小学一年生の女の子を好きになっちゃうなんて。何歳差だと思ってるのよ……」
暑い夏は、まだ続きそうである――
end..