二次創作

□夏の午後。
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「…哀ちゃんブラックなんて飲めるの?流石ね」

「ええ。まあ…」


内心ヤバいと冷や汗を流しつつも、平然を装ってコーヒーを口に含んだ。
程良く苦いそれは、じっくりと豆から挽いたのかとても香ばしくコクがある味がした。

暫くは会話もなくケーキを食べていたが、暫くして美和子から哀に話し掛けた。


「哀ちゃんってさ、どうして小学一年生なのにそんなに大人びてるの?」

「…どうしたんですか、急に?」

「コナン君といい、とても歩美ちゃんたちと同い年のようには見えなくて」



哀はどう答えようか考えあぐねていた。実際、自分たちは小学一年生などではないのだから歩美たちと違って当たり前。
それでも、そんな事情美和子は知らないのだから疑問に思うのも仕方がない。

そんな哀を美和子はジッと見ていた。真剣に何かを考えている姿は凛々しく、どこか艶がある。
心臓が高鳴るのを感じ、慌てて首を振るがこの変な気持ちは消えることを知らない。
そこでふと哀と目が合った。慌てて目を逸らすが、顔は真っ赤に染まっている。


「佐藤刑事?どうかしたんですか?」

「べ、別にどうもしないわよッ?」

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