□それが愛だといい。
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『ごめんね』

心臓がきりきり痛む。
ああ、いや、多分これ、こころが。



***



今日の僕はとても幸せだ。
なんとあの雲雀くんと久しぶりに家でだらだら出来るみたい。
それで朝から鼻歌でも歌いたくって仕様がないのだけど、
肝心の雲雀くんが、何故だか上の空で、少し怖い。
構ってアピールすると機嫌を損ねてしまったようで、
ひとり舞い上がっている自分が惨めったらしくて泣きたくなった。

『いえ、気が利かなくて……』

『今日はそういうの、要らない』

はい、と答えてみても僕はそれからどうすれば良いのか見当もつかず、
僕に背を向けて窓を撫でる雲雀くんを暫く見つめていた。
ガラスを曇らせては手で拭って、また息を吹きかける。

――紅茶でも淹れようかな。

なるべく音をたてないように、息までも殺して、冷えたドアノブを握った。

お湯を沸かしながら考える。
雲雀くんは何かに追われるように立ち尽くしていた気がした。
どうしたら良いかいまいち分からないあたり、僕たちは似ているなどと
のろけだか微妙な節で笑ってみたくなる。

『えーっと……雲雀くんは砂糖……二個、だったかな』



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