短編

□必要最低限
2ページ/3ページ


「ちっ…来やがったか…」



まさしくもアッシュの嫌いな人物



「俺のルークに何してくれてんだアッシュ?」


「ガイっ…!!」



2人の居るベッドに近付いていく
黒い雰囲気を漂わせるガイにアッシュは睨みつけるだけで一杯なのか表情を険しくした


「はっ…俺のだと?寝ぼけた事言ってんじゃねーぞスパッツ!!てめぇこそ俺のレプリカに毎晩何してんだ」


アッシュの痛い攻撃
けど黒化したガイには何を言っても効かないのをルークだけは知っていた


「何をって…ルークが俺を求めているんだ。それを慰め愛しあってるだけだが?」


「ち……違っ…!!」


言っている事とか全く逆に、明らかに毎晩無理矢理喰うのはガイの方だ

否定しようとしたがガイが怖いほど爽やかな笑みを向けてきたためルークは言葉を失った


「…ッ…」



「どうしたアッシュ、さっきまでの威勢はどこに行ったんだ」


立場的にもガイの方が何枚も上だ


ただニヤリとした表情を浮かべるだけのガイと屈辱的な表情を見せるアッシュ


その間に居るルークは何とも複雑な様子で二人を見ているだけだった




「ルークに俺以外の奴は必要ない。勿論お前もな?」


「ガイ…!!アッシュは俺の…」



「ん?何だルーク?
アッシュはお前の………何なんだ?」



口元は笑っているのに目が笑っていない
アッシュは危機を感じ取ったのか悪態をついて身を引いた


「…チッ…もういい屑!!
…おい、ガイ。そいつを連れ戻しに来ただけならさっさと連れて消えやがれ!」


「アッシュ!!待てって、俺まだ…ッ」



アッシュに駆け寄る寸前、あの頭痛が頭の中に過ぎる


『馬鹿か、これ以上こいつの機嫌を損ねてみろ…
てめぇが後で仕打ちに合うだけだぞ』



ルークとアッシュにだけ聞こえる会話



『でも……』


「おら!!目障りなんだよ!!さっさと俺の前から消えやがれ!!!!」





「なら御言葉に甘えるとするか、行くぞルーク」



余計な手間が省けたとアッシュに一目向けてルークを抱き上げてはすぐに窓から姿を消した



「くそッ……」










次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ