Others
□しれん(イナズマイレブン)
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「……大丈夫だ。ちょっと肩貸してくれ」
と力なく笑うが、直ぐに膝がささないらしくがくがくと痙攣を起こしている。
「一之瀬、大丈夫じゃないだろ! 早く医者に! おい、マーク、ディ……」
「待ってくれ。土門、お願いだ。今、オレが抜けるわけにはいかない」
オレにしか聞こえない擦れた声で、遮られた。
その必死の訴えにオレは何も言えなくなってしまう。
「……ちゃんと、説明してくれよ」
と釘をさし、彼の肩を支える。
「よんだか?」
とマークとディランがオレの声を聞きつけて駆け寄って来た。
「いんや、何でもない。じゃあ、オレと一之瀬は先に宿舎に行っているからな」
そうか、とデディランはいったけど、マークは碧いの瞳を心配そうに細めた。
「カズヤ、大丈夫か? 顔色が悪いぞ」
「大丈夫だ」
作り笑いする一之瀬にマークはそれ以上なにも言わなかった。