novel『復活』vol.3短編N
□Apple talk
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賑やかな家族団欒後のコト。
ようやく夫婦だけの時間になった。
隼人はダイニングでディーノのから貰った(ラッピングしてあった)イタリア産ワインをちびちび味わっていた。
「美味しい?」
アルコール類は苦手なツナだったが、隼人の懐かしそうな顔を見ているとちょっとだけ共有してみたくもなって。
隣を陣取り、飲みかけのグラスを傾けて一舐め。
「どう?」
「…やっぱお酒」
「そっか」
アルコールの味のする舌を覗かせたまま、ツナは苦い顔をしていた。