novel『復活』vol.3短編N

□Kissing
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「おはよう、ツナ」

「おはよう、隼人」

二人は毎朝日課のキスで挨拶を交わす。
結婚7年目とは言え、まだまだ新婚気分は抜けない。
万年新婚夫婦…

「なに?ランボ?」

その様子をじーっと見ていたランボが尋ねる。
「なんでパパンとママンはキスするんだ?」

ツナはじっと隼人の顔を見た。

「パパ(隼人)が大好きだからだよ、ランボ」

「なら!ランボさんもママンのコト大好きだぞっ!!」
と、言うなりツナに飛びつき、右のほっぺにチュー。
「ありがとう、ランボ」

その様子を見ていたイーピンがトタトタ駆け寄り、
「イーピンもママン大好き!」

ツナが抱き抱えると、ランボとは反対の左のほっぺにチュー。

「イーピンもありがとう」

「エヘヘ〜」
照れ笑いながらトタトタとリビングに移動する。

「おい、ツナ」

「もう、ママって呼べって言ってるだろ?リボーン」

食卓のベビーチェアから小さなか細い両腕を伸ばすリボーン。

「ハイハイ」

催促通りに抱っこをして背中を数回叩く。

「ちゃんと全部食べたの?」

食器の中を確認しようとしたツナの顔を、リボーンはグイッと捩った。

「痛い、って…」

チューーーーーーーーーー…!!

小さな口唇をツナに重ねる事、数分…

「俺もツナのコト、愛してるぞ」

真顔でリボーンが囁く。

「ありがとう、リボーン」

どんなに熱烈に愛を伝えようとも、リボーンの愛は所詮ランボやイーピン同等に受け流されるだけなのだが…

「ぎゃー!!!!!!!」

この男だけには例外だった。(つまり隼人イビリ)

リボーンを引ったくり、リビングのソファに放り投げる様に転がす。
テレビに夢中になっていたランボとイーピンも何事かと振り返った。

「いいか!!ツナは俺のだからな!!!」

さも「取られるか!」と言わんばかりに強く抱き締め、涙ながらに主張する、この家の大黒柱。


「子供相手に何言って…?」

ツナは溜息をついた。



獄寺家の週に一度の恒例行事…
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