novel『復活』vol.3短編N

□セパレイトブルー
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「到着」

隼人の掛け声と同時にブレーキが静かにかかる。

しばらくして助手席のドアが開き、
「お待たせ」
と、隼人がツナの両手を取った。

ゆっくり足を地につけてみる。

靴裏にザリザリと土の感触。
舗装されてない場所らしい。
所々には草の感触もある。

(どこだろう、ココ?)

ザァっと吹き抜けるちょっと肌寒さを感じて身震いする。
が、その風が運ぶ、知ってる匂い。

(潮風…?海、かな?)

なんでこんな季節外れに?

ツナの頭は?マークで一杯だった。

「目隠しで歩くのは危ないかな…」

「え?…うわっっ!?」

?マークが頭から飛散して消えていく。

「な!何して…?!」

「お姫様抱っこ」

耳元で囁かれ、ツナは少し抵抗したが、隼人相手に叶う訳もなく…

「誰かに見られたら…」

「大丈夫。ココは俺だけのヒミツの場所だから」
誰も来ないよ、と耳たぶにキスを一つ。

「もう!!」

「ツナ、耳まで真っ赤」

「誰のせい!?」

「俺のせい」
と、次は頬に一つ。
それを合図に、
「もういいよ、外して」

恐る恐るアイマスクを外す。
ゆっくり見開いた眼前の光景は
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