novel『ロックマンエグゼ』vol.1短編N
□『景色』
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…そう、俺には何もないんだ。
叶えたい目的も。夢も。
未来への矛先も。
明日への活力も。意欲も。
”生きる”源動力も。
失う存在(もの)すら…何も…
そうだ。
間違えるな。
俺は、要らない人間だ。
気に掛けて貰う価値など、何一つない。
そんな価値などない人間なのだから。
拒絶しろ。
関わりを期待するな。
本音を見せるな。
決して、受け入れるな。
傷つけ、傷つく情なら、捨ててしまえ。
無情で居ればいい。
耳を塞いで、目を閉じて。
頑なに言葉を封じて。
無関心で居ればいい。
そうすれば、失わなくて済む。
もう二度と。
大切な存在(ひと)の死を。
感じたくはないんだ…
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