novel『ロックマンエグゼ』vol.1短編N

□『メトロノーム』
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カチカチカチカチ…


決して崩れない調和。
決して、壊れない調律。

さも当たり前の振動に。

ヤバイ…
意識が沈む。

ゆっくりと、ゆっくりと…

退行催眠を受けてるみたいな、緩やかな睡魔に襲われて。

夢の深淵へと。

誘いは強圧で。
拒絶は不可能で。

弱々しい人間如きの意思では。
逆らう事は無駄でしかない。

堕ちて行けばいい。

きっと、それを妨げる存在は居ないのだから。
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