novel『ロックマンエグゼ』vol.1短編N
□『白雨』
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「雨、上がるぞ」
雨雲が逃げていく。
上空を、吹き行き過ぎ行く強風に乗って。
一目散に、尾を引いて掻き消える。
閉ざされていた青空と。
初夏の太陽が眩しい。
…って言うより、目に痛い。
慣れない鮮やかな色彩に、目を細めてたら。
「熱斗」
不意に呼ばれて、顔を上げた。
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