novel『ロックマンエグゼ』vol.1短編N
□『白雨』
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「こう言うシチュエーションも、俺はなかなかに好きだがな?」
「雨宿りが?変なヤツー」
反対に、アハハ、笑い返してやったら。
炎山が、スッと傍に寄って来て。
さりげなく、あくまでさりげなく。
俺の肩を、抱き寄せた。
見えない雨粒で、すっかり冷えた肩に温もりが重なる。
思わず、ドキリ、鼓動が跳ねた。
「だって、一番近くに居られるだろ?」
キザな台詞を平然と降らせて。
必殺スマイルで一撃。
「…そー言うコトに、しといてやるよ」
単なる負け惜しみだけど。
ユウウツな雨模様が、ちょっとダケ、好きになれそうな気がしたから。
炎山の背中に回した腕で、背中の裾を握り締める。
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