novel『ロックマンエグゼ』vol.1短編N

□『白雨』
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空気中に細やかな粒子が散らばり。

容赦なくアスファルトを叩きつける雨粒は。
水溜まりを跳ね上げ。
時折、足元を脅かしてくれてる。

「あーあ…」

ちょっとした溜息なら、雨音が吸収してくれる。
だから、遠慮なく声に出しながら、ゆっくりと吐き出した。

降水確率は30%だったのに…

局地的な通り雨に、一人ブーイング。

だってさ、久しぶりのデートなのにさ。
…意地悪すぎるよ。
天の神様は。

人の恋路を邪魔するヤツは、何とかに蹴られてしまえ!!

………何とかって、何だっけ?
ま、何でもいっか。

とにかく!
俺が言いたいのは!!
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