novel『ロックマンエグゼ』vol.1短編N

□『Presentater』
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高さは、全高約12cm。
生クリームをたっぷり塗ったスポンジケーキの上に、シロップ漬けの果物。
これを、三層に展開。

上部も合わせて、四段仕上げの、フルーツケーキの出来上がり…って訳。

「タイトルは、”果物の宝石箱”だ!!」

贅沢を詰め込んだ仕様に。
熱斗は感嘆の溜息を漏らして。

「…スゴイ…スゴイや!大史さん!!」
「だろ?!だろ?!」

俺には、想像もつかないプランだが。
美味しそうなのは、よく分かった。

これだけ熱斗が反応するんだ。
この料理長の腕も、侮り難い。

「早く食べたいなぁ…」

恍惚と、明後日の方角を見つめて。
本人無意識なんだろうな。

…ヨダレ、出てるし。

「…って、誰の為のケーキなんだ?」

俺のツッコミに、はたと現実に立ち返った熱斗は。
「そ、それもそうだよな!」
アハハ、と頭を掻きながら、ごまかし笑う。
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